小林旭版「多羅尾伴内」登場の背景(憶測)

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★当時、売れに売れていた青年コミック誌の表紙で話題に★

 この「ビッグコミック」は、1975年(昭和50)5月に発売されたもの。大ヒット曲である「昔の名前で出ています」が本格的に認められるのには、後2年を経なければならない。この表紙は前年の「青春の門」の出演などで話題となり、かつてのヒーローイメージが戻ってきたとして、テレビなどで話題になったものと思われる(間違ってたらスミマセン)。
 1977年(昭和52)は「歌手生活20周年記念」として、全国縦断リサイタルが行われていた。もちろんかつての名曲と共に「昔の名前で出ています」が繰り返し歌われた。ここに「シネマ ぱらだいす」第6号の冊子がある。ここには、そのリサイタルの写真と感想が記されている。内容は、かつてのヒット曲について述べてあるだけで「昔の名前で出ています」には一言も触れられていない。確かに、この筆者からのこだわりからすれば、違和感のある軟弱な曲に聞こえたのだと思われる。
 そして、その翌年の初めに同じ冊子の特別号として「小林旭の世界」が出版される。この号にも「アキラ・さすらいオン・ステージ」の記事があり、ここでは「さすらい」をテーマとした一連の流れの曲として採り上げられている。その上、レコードの広告まである。そのキャッチコピーは、こうなっている。

             不死鳥の如く大きく飛翔する 小林 旭

 その年、1978年の4月8日に「多羅尾伴内」が封切りとなった。

1978年(昭和53)は、こんな時代
社 会
生 活
流行現象
ヒットソング

日中平和友好条約調印 大平内閣誕生
社会民主連合発足 成田空港開港
円高180円を割り反転
世界一の長寿国となる
少女売春 サラ金地獄
中年の自殺 ネズミ講の全面禁止

嫌煙権運動 隅田川花火大会17
年ぶり復活 家電新製品ラッシュ
(電気冷蔵庫大型化、エアコン、
マイコン内蔵製品・音声多重TV )
ワードプロセッサー注目
静電式普通紙複写機普及
八重洲ブックセンター開店

ピンクレディ旋風
なんちゃっておじさん
ディスコフィーバー
若い女性の海外旅行
結婚しない女
大衆車(2ボックスとFF車)
家庭用樽生ビール
宝石・金ブーム
ブロック崩し

UFO
微笑みがえし
君のひとみは10000ボルト
青葉城恋歌
ガンダーラ
カナダからの手紙
時間よとまれ

ファッション
流行語
芸 能
スポーツ
SFファッション
CMTシャツ
タンクトップ
スポーツウェア

不確実性の時代
フィーバー
サラ金
なんちゃって
全方位外交
あんたの負け
あんたが主役
やってられないわ
クロスオーバー
田中軍団
ワンパターン
共通一次
足きり
窓ぎわ族

映画「スターウォーズ」
「未知との遭遇」などSFブーム

「サタディ・ナイト・フィーバー」
「家族の肖像」

キャンディーズ解散

植村直己が単身北極点に到達
男子体操団体総合で世界V10
達成
江川選手入団さわぎ

参考資料:「シネマぱらだいす」シネマぱらだいす刊 「成熟社会の流行現象」(株)電通刊

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